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INTERVIEW

– 有機野菜と石垣牛

FROM FARM

石垣牛と有機野菜のマリアージュを想像しながら
シェフとスタッフに会いに行く

有機野菜と石垣牛 FROM FARM
有機野菜と石垣牛 FROM FARM
有機野菜と石垣牛 FROM FARM
有機野菜と石垣牛 FROM FARM

―ギュウギュウしくない、石垣牛の魅力

1階の道路に面した「FROM FARM」は、テラス席から開放感のある店内が見渡せるカフェの趣き。だが、フレンチ出身のシェフが作り出す料理は、メインからデザートまで、出色のおいしさだ。

オーナーの平松克敏さんが石垣島とつながりがあることから、石垣牛を核に。
石垣牛は八重山群島内で飼育される黒毛和種で、黒島という全体がほぼ牧場の小さな島を中心に、雄大な自然の中で悠々と育まれている。八重山群島は一年を通して青い草地に恵まれ、起伏のある土地に蓄えられた豊かな水や温暖な気候など、和牛の繁殖に適した条件が揃っている。ストレスなく育った牛は風味豊かで甘みもあり、とろけるような食感もすばらしい。また、「海風のミネラルも味に影響しているのでは」との考察もあるという。十数年前までは規定がなく、さまざまな地域に出荷されていたが、JAが旗を振り、明確な基準を設けて認証を出すことで、信頼の品種として地元でも認知されるようになった。子牛の段階からこだわりの飼料を与え、競りで落とされたものが石垣牛に認定される。またトレースも行うことで、顔が見える生産の価値を高めてきた。

出荷は月間60頭ほどと少ないため、ほとんどが現地か沖縄本島で消費されている。「東京で安定して供給できているのは、おそらくここだけではないでしょうか」と平松さんは話す。特徴は「ギュウギュウしくない」こと。松坂牛や神戸牛のようなボリューム感はないが、牛肉独特の風味があっさりとしていて、シェフで店長の二階堂亮一さんも「食べ進めても胃がもたれないと思います」と称する。

―肉メニューを堪能する

10キロ単位で届く石垣牛を捌き、ステーキやハンバーガー、ビーフシチューなどで提供しているが、ランチとディナーでは少しメニューが異なる。

ランチのメインは、ハンバーガー。ネックやスネなど、ステーキにはできない部位をミンチにしてボリュームたっぷりに仕上げる。一押しはベーコンチーズバーガーで、丁寧にグリルしたハンバーグ、厚切りの玉ねぎ、自家製スモークベーコンにチェダーチーズがとろけだす。有機レモネードや有機ジンジャーエールとともに、無言でかぶりつく。

有機野菜と石垣牛 FROM FARM
有機野菜と石垣牛 FROM FARM

ステーキはディナーで用意する。イチボの部分を150g切り出し、出てきた肉汁を焼き付けることで色をつけて、香ばしさを生み出す。アミノ酸と糖が加熱によって結びつくことで旨味を引き出す「メイラード反応」というフランス料理の技法だそうだ。赤ワインももちろんぴったりだが、「ハイボールもよく合います」と二階堂シェフ。特に燻製黒こしょうハイボールは、燻製した黒こしょうを削ってさっぱりとしたウイスキーと合わせているので、肉の味を一層引き立ててくれる。

ビーフシチューも隠れた名品。シェフが「ぜひ食べてみて欲しい!」と教えてくれた。バラ肉を1日かけてマリネした後、焼き目をつけて炒めた野菜と一緒に煮込んでいく。「馴染みのあるビーフシチューというメニュー名にしていますが、フレンチでいう赤ワイン煮込みの作り方にこだわっています。約2日間かけてじっくりと仕上げます」。

―サイドメニューの野菜も主役

野菜は主に、会津若松の契約農家から仕入れる有機野菜。時期的に揃えるのが難しい場合は、全国から素材を厳選する。有機野菜の農園風サラダは、旬の食材やキヌアを用いて、オリーブオイルと人参ドレッシングでさっぱりと仕上げた逸品。鮮やかでカラフルな色合いが食欲をそそる。ステーキに添えるじゃがいもも秀逸。「北海道の熟成じゃがいもを使っています。雪の下で保管されているので旨みが増すんです」と二階堂シェフ。

料理を堪能するだけではなくて、カウンターでちょっと一杯といった使い方ももちろん大丈夫。スタッフの澳原(おきはら)さんに癒される方も多いそう。「シェフやスタッフに会いにきた」みたいな、常連さんにも愛されるレストランだ。

有機野菜と石垣牛 FROM FARM
有機野菜と石垣牛 FROM FARM外観
有機野菜と石垣牛 FROM FARM内観

FROM FARM

営業時間 平日
11:30-15:30(L.O.15:00)/17:30-23:00(L.O.22:00)
土日祝
11:30-17:00(L.O.16:30)/17:30-23:00(L.O.22:00)
※日祝日は17:30-22:00(L.O.21:30)
※コロナウィルス感染拡大防止のため、社会情勢を踏まえ、時短営業または休業している場合がございます。
電話 03-6804-3715
定休日 なし


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