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INTERVIEW

– 北海道料理

魚貝と野菜 札幌さんど。

素材への自信と信頼
丁寧な仕事によって、素材の力が開花する

―北海道の旬の素材を届けたい

北海道から届く魚貝と野菜を、素材の味を大切にしながら、シンプル(だけど緻密)な味つけで提供してくれる「さんど。」。母体が八百屋からスタートしたこともあって、それぞれの時期に一番おいしい野菜の情報が手に入るのだと店長の黒川潤一さんは言う。「例えば、ニンジンやジャガイモは雪の下で旨みが増します。手間もかかり、管理も難しいのですが、そうして寝かされた野菜も調理に使っています。2年寝かしたというジャガイモもあるんですよ」。カツオの出汁を畑にまいて育てられる、サニーショコラというトウモロコシのことも教えてくれた。アスパラやマイタケ、生キクラゲも、黒川さんが自信を持っておすすめする食材だ。

魚貝類にも思いがあふれる。「旬の制限はありますが、ホタテもぜひ食べて欲しい。特に大きくなり過ぎない2年貝は、甘くて食感もコリコリしていて本当においしいんです」。
ゆくゆくは焼き魚ランチも始めたい意向だ。「マトウ鯛、ツボ鯛のような北海道ではメジャーな魚も、持ってこれたら喜ばれるんじゃないかな。銀ダラやシャケもいいですよね。東京では全国どこのものでも食べられますが、北海道いいねと言って欲しい」。

―名物料理は、丁寧な手仕事から生まれる

「さんど。」には絶対に食べて欲しい名物料理が2つある。ひとつめは、「うにくら」だ。「北海道のイメージと言えば、ウニとイクラは強いので、それらを用いたメニューを考えました」。ローストビーフの上にこぼれるほどたっぷりのウニとイクラをのせた一品は、素材だけで勝負しているように見えるが、黒川さんの手仕事によって、さらなる絶品に昇華する。「肉を一緒にすれば、ウニとイクラを巻いて食べてもらえる。ローストビーフは塩コショウをうすめに。イクラもしょうゆにつけますが、3つが合わさった時にちょうどよくなるような味つけに調整しています」。

ふたつめは、「道産玉ねぎロースト」。皮ごと半分に切った玉ねぎを約1時間20分かけてオーブンで焼き、その後フライパンで、ひっくり返しながら丁寧に焼き色をつける。「水分が多い場合はもっと時間がかかります」。フライパンの前で、何度も様子をみる黒川さんの姿は印象的だ。玉ねぎ本来の甘みを十二分に活かしつつ、「甘すぎないように、赤ワインビネガーで味をしめています」。

もちろんこれら以外にも、厳選素材のメニューが並ぶ。「カニ味噌クリームコロッケ」にはカニの身がギッシリと詰まっていて、クリームはつなぎにする程度。「一般的にカニクリームコロッケってお弁当に入っているというイメージがあると思うのですが、日本酒やワインに合わせて楽しんで欲しくて、カニ味噌でコクをプラスしました」。
襟裳の魚貝は、刺身でダイレクトに。魚貝出汁の玉子焼きには、北海道産の白い玉子「米艶」を使用。「米を食べて育った鶏が産んだ玉子です。黄身も白いので、豆腐みたいな玉子焼きになります」。北海道の山ワサビ・レフォールを使った「涙巻き」とも呼ばれる細巻きや、札幌ラーメンサラダなどもぜひ試して欲しい。

―生産者とつながれる場所に

ワイングラスの下にガラスの器をセットして、日本酒のようにあふれるほど注ぐ「もっきりワイン」は、スパークリング、白ワイン、赤ワインで用意する。
「JINGUMAE COMIGHIもそうですが、原宿という土地柄にはおしゃれな雰囲気がある。だからこそあえて庶民感を出したかった。気軽に、気兼ねなく寄ってもらいたいんです」。お酒好きの黒川さんが手塩にかけるメニューはどれも、お酒に良く合う。店名の由来は、「お客さまに月に3回来店してもらいたい」という思いから。近所のひとや以前北海道に住んでいたひとが、フラリと立ち寄って談笑する風景が、この店の日常だ。

「札幌のお店では、生産者さんを呼んでイベントをやっていました。生産者さんは自分の作った野菜や釣った魚がどう食べられているか分からない。お客さんから直接声を聞けると喜ばれました。この場所でもいつか、そんなことができたらいいなと思います」。
生産者と近いから、思いはさらに深くなる。黒川さんの料理を食べれば、きっとそれを実感できるはずだ。

魚貝と野菜 札幌さんど。

営業時間 13:00-23:00
※コロナウィルス感染拡大防止のため、社会情勢を踏まえ、時短営業または休業している場合がございます。
電話 03-6812-9971
定休日 水曜日


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