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INTERVIEW

– 南の島の大衆酒場

嘉例(カリー)酒場 ワンダーキッチン

若い店長との会話と三線の音色が醍醐味
沖縄料理とお酒を心ゆくまで堪能する

―コミュニケーションは沖縄の話から始まる

沖縄料理といえば、ゴーヤーチャンプルーやラフテー、島らっきょうやじーまーみ(ピーナッツ)豆富が思い浮かぶ。ワンダーキッチンではそういった定番はもちろん、琉球おでんやグルクンのうにソース焼きなど、ここならではの沖縄料理も楽しめる。琉球おでんはカツオ出汁がベースのやさしい味で、豚肉が入るのが特徴だ。ソーキ(あばら肉)とテビチ(豚足)でさらに旨味が加わる。特におでんもずくはオリジナルアレンジ。「沖縄でも珍しいと思います。締めの一品としても人気です」。メニューを見ていると「わん吉」という言葉が出てくるので何かと尋ねたら「わん吉はワンダーキッチンの愛称です。SNSなどでも使ってもらえると嬉しい」とのこと。

飲み物はオリオンビールからはじめて、泡盛やハブ酒をたしなみたい。ハイボールもウイスキーではなく泡盛で提供。「樽でねかせた泡盛で作るので、普段ウイスキーのハイボールを飲む方にも喜んでもらっています」。ハブエキスと13種類のハーブエキスをブレンドしたハブ源酒(35度)は、お客さんによって感じ方がさまざまだという。「バナナの香りがする言われる方もいるし、カレーの味とかソースの味だと言われる方もいます。ハーブが効いているからかな」。さらなるハブ感を求めたいなら、2匹のハブを漬け込んだ「夫婦ハブ酒」を。「テキーラみたいにショットグラスでも飲んでもいいし、コーラ割りもおすすめです」。冷凍のシークァーサーを丸ごと使った「冷凍!シークァーサーサワー」は、あえて氷を入れないのがこだわりだ。「お客さんとは『沖縄に行ったことありますか?』とか、やっぱり沖縄の話になりますね」。

―「三線タイム」を目指して

店長は那覇市出身の照喜名夏海(てるきななつき)さん。沖縄の真っ青な海を思わせる素敵な名前に、思わず見入ってしまった。高校卒業後に沖縄の姉妹店で働きはじめ、JINGUMAE COMICHIでのオープンに伴い21歳で東京へ。オーナーの和田紘明さんいわく、「最近の沖縄の若者はあまり都会にでませんが、勇気をふりしぼって上京してきました」。最初の半年はホームシックになった。だが「東京にいる沖縄の友だちだけでなく、お客さんやお客さんの知り合いとも仲良くなれて、少しずつ慣れていきました」。

「一度音色を鳴らしてみたらものすごく喜ばれた」からと、現在三線(さんしん)を練習中。「オジー自慢のオリオンビール」が一曲目だ。ゆくゆくは時間を決めて、三線タイムを設けたいと考えている。三線の楽譜は工工四(くんくんしー)と呼ばれ、音符ではなく文字で表現された独特なもの。照喜名さんがスマホに保存したいくつもの工工四を示しながら教えてくれた。それを見ながら日々練習に励んでいるという。いつしかどんどん演奏できる曲目が増えて、お客さんが照喜名さんの三線に耳を傾けている風景を想像する。

―「嘉例(カリー)!」の声が飛び交う場所

沖縄の料理、お酒、琉球グラス。それからディスプレイされた(レジとしても使っている)沖縄の麦わら帽子クバ笠や鮮やかな花笠。「来てもらって沖縄のことを知ってもらいたい。泡盛もたくさん種類があります。一杯300円からなのでぜひ飲んで欲しい」と照喜名さん。嘉例(カリー)酒場の「カリー」は、沖縄の方言で「乾杯」という意味。ここからは沖縄の風に包まれたような、心地よい乾杯が聞こえてくる。
鹿児島や沖縄の屋台村(飲食店の複合施設)を経てきたオーナーの和田さんは、「地方のコミュニティ型施設はまさに地域のコミュニティとなり、飲食店以上の役割を果たしながらアーカイブになりつつある」と話す。JINGUMAE COMICHIという場所が東京でそうなるよう、人と人とがつながる場所にしたい。そんなあたたかな思いが、ワンダーキッチンには溢れている。

嘉例(カリー)酒場 ワンダーキッチン

営業時間 平日
ランチ12:00-14:00
ディナー17:00-23:00
土日祝
12:00-23:00
※コロナウィルス感染拡大防止のため、社会情勢を踏まえ、時短営業または休業している場合がございます。
電話 03-6455-5357
定休日 水曜日


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